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2008年07月29日

根(?)抵当権

 抵当権と似た言葉に「根抵当権」というのがあります。個人の方にはなじみの薄い言葉ですが、法人の方は接する機会が多いと思います。  
ちなみに読み方は、「ネテイトウケン」と読みます。

 抵当権は、今までご紹介してきたように、ひとつの債権を担保するために不動産に設定し、登記をすることにより、当事者だけではなく、第三者にも知らしめることができるものでした。
 例としては、家やマンションを購入したときに、その購入した不動産に設定する場面を考えると理解しやすいと思います。

 根抵当権も、この抵当権と機能の面では一緒で、万一、債務者(≒返済者)が返済に滞るような場合には、それを実行(競売し、お金に換え、そこから返済に充当するイメージですね)することで満足を得る点は一緒です。

 抵当権との一番の違いは、抵当権が「ひとつの債権を担保する」のに対して、根抵当権は、「一定の範囲にある債権(毎月の売り掛けや一定の金額を上限とした借入れなど)」を担保するものだということです。
 
 会社が銀行から借入れをするのに毎回抵当権を設定し、それを返済のつど、また、抵当権を抹消するというのでは、大変な手間ですし、また、費用もかさんでしまいます。
 
 そこで、一定の範囲と金額(=極度額)をあらかじめ決めておき、その範囲内で取引を継続するというものです。

 また、銀行の無目的のカードローンなどにも「極度額」という言葉が出てきますが、その金額の範囲内の取引(借入れ、返済)もこれと同じような意味合いです。
 そういう意味では、根抵当権は、経済界からの要請で立法化されたものとも考えられます。
posted by 抵当権の達人 at 12:13| Comment(5) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月09日

逆(?)抵当権、リバースモーゲージ

 今回は、ミニ知識として、逆(?)抵当権を紹介します。それは、「リバースモーゲージ」と呼ばれるものです。

 リバースモーゲージとは、自宅を担保に金融機関や自治体から定期的に生活資金を受け取り、借りたお金ととその利息が当初決めた限度額を上回るか、借りた人が亡くなった場合に契約を終了し、抵当権を実行する(実際は根抵当権ですが・・・)形で融資を受ける制度のことをいいます。
 
 通常の住宅ローンでは年数と共に残高が減っていきますが、この制度では、抵当権の設定された土地や建物同様、自宅にすみ続けることができますが、逆にローンの残高が増えていくのでリバースモーゲージ(リバース=逆、モーゲージ=抵当なので、直訳すると「逆抵当融資」)と呼ばれます。
 
 契約者の死亡時には自宅は売却され、借りたお金と利息は一括返済されることになります。
 
 昭和56年に武蔵野市が手がけ始め、その後、金融機関で、同様の商品を提供していましたが、バブルの崩壊による地価の大幅下落で最近までは活発ではありませんでした。
 担保物件を売却しても融資金を全額回収できないケースが増えたからです。

ちなみに、リバースモーゲージはこんな人に向いているようです。

 ・ 自宅はあるが、現金など手持ちの財産が乏しい
 ・ 年金だけの収入では生活が苦しい
 ・ 相続をする親族がいない
 ・ 子供に財産を残さず、生きているうちに自分で資産を利用したい

 一般的に、高齢者向けの制度といえますが、検討したいという方は、一度、金融機関や自治体の窓口を尋ねてみるのが良いと思います。
posted by 抵当権の達人 at 22:25| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月08日

抵当権と質権

 今回も抵当権の話をちょっと離れて、質権の話をしたいと思います。

 突然ですが、質屋さんって知っていますか?

 最近は、一昔前に比べると質屋さんがポピュラーになってきているようですが、(プレゼントされた新品のバッグを持ち込んで現金に換えるなど・・・)あの質屋さんです。

 質権は、この質屋さんをイメージしていただけると分かりやすいかもしれません。

 お金が必要になったとき、質草を持ち込んでお金を借りて、期日までに返済する。借金を返すことできなければ、質草が、質屋さんのものになる。

 抵当権と流れは一緒ですね。

 ただ、抵当権と違うところは、質権は、不動産以外にも設定できるということとその担保とするものを債権者(お金を貸した人)に引き渡すことで効力が発生するという点が主なところでしょうか。

 抵当権は担保となるものを引渡しは必要がありません。

 必要だとすると・・・せっかく新築した家なのに、初めから住めないっていうことになってしまいます。

 また、質権を住宅ローンとの関係でみると、金融機関によって対応は違うようですが、火災保険に質権を設定する場合があるようです。

 住宅購入の際に火災保険をかけるのは、一般的ですが、自分の家が燃えてしまったときなどの補償のために入る火災保険ですが、万一のときには火災保険金が、自分におりるのではなく、金融機関にということもありえます。

 手続きの際に、火災保険に質権が・・・という話が出たときは理由をよく確認したいものです。(実際には質権がついているからといって大きな利益になることはありません。)
posted by 抵当権の達人 at 01:11| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月07日

保険の話

 今回は、抵当権の話を離れて少し保険の話をしたいと思います。

 住宅購入の際にローンを組むと、一般的には、「団体信用生命保険」に加入すると言うのはご存知の方も多いと思います。

 また、住宅購入の前後に、生命保険の見直しをされる方が多いのも事実のようです。

 購入前であれば、購入後のローンや教育費などを計算してみて「ローンの総額や現在加入中の保険が妥当かどうか?」の検討が必要ですし、購入後であれば、「繰り上げ返済や家計の支出に占める生命保険料の見直し」が必要になってくるからです。

 総じて、どちらのケースでもいえることは、団体信用生命保険に加入することで、加入すべき保険金額(万一のときにおりる金額)を減らすことができるということです。(この時点では毎月の掛け金が減らせるということではありません。)

 なぜかといいますと、万一のときに必要な保険金額は、
   1.生活費
   2.教育費
   3.住宅費
   4.一時金(お葬式のお金など)
 の4つが主なものになりますから、団体信用生命保険に加入することで、3の住宅費のために準備しておくべき金額が大幅に減るからです。(ローンの支払い分が固定資産税分に変わると考えてよいです。)

 加入すべき保険金額が減るわけですから、それにつれて、保険料も減る場合も多くなってくるというわけです。最近は、保険の無料相談会を実施しているところも多くなってきているようなので、一度そういうところでご相談され、保険の見直しをされるというのもひとつの選択肢かもしれませんね。

 保険を見直すことで家計を見直すことにつながるかもしれません。
posted by 抵当権の達人 at 00:25| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月04日

抵当権、団体信用生命保険、住宅ローン

  「借りたものは返す」・・・なにかやくざ映画に出てくる文句のようですが、なんらかの理由で毎回の返済がままならなくなってしまうということはあるものです。 

 その場合に、すぐに「抵当権が実行」されるわけではありません。いくつかの例を見てみましょう。

 1.ローン返済予定の人が死亡した

 返済中、債務者(返済中の人)が死亡した場合、代わりに奥さんが払うのかというと、一般的にそういうことはありません。
 通常、ローンを組む際には、必ずといっていいほど、「団体信用生命保険」に加入します。その保険料は、私たちが入っている生命保険に比べると、非常に安く、ローンの残高分だけ保険に入る形になりますので、毎年保険金額は減っていきます。
 万一死亡という場合には、金融機関がその保険金を受け取り、ローンがなくなるという仕組みになっています。

 2.大きな病気をして働けなくなった

 万が一というほどではないにしても、がんや心筋梗塞、脳梗塞といった重く、退院したあとも長期間就労できないような場合もあります。その場合にローンの返済が不要になるような金融機関の特約を用意しているところもあります。一般的には、貸出金利に若干上乗せした形で保険料として払うようになりますが、同程度の生命保険と比較してみると、保険料は、この場合も非常に安くなっているようです。

 3.どうしても返せない

 残念ながら、「抵当権の実行」が行われます。競売という言葉をお聞きに成ったことのある方もいらっしゃると思いますが、(オークションと考えていいです)一番高い金額で落札した人が、買受けその代金を金融機関が受け取ることになります。
posted by 抵当権の達人 at 18:42| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月02日

抵当権の抹消

 自分の城も立派に完成し、書類も全部整い、いざ引越し。家族の夢がまたひとつ実現されていきます。あたらしい生活のスタートですね。

 ところで、登記されているはずの抵当権はこれからどうなってゆくんでしょうか?

 もちろん、家の玄関に「この家には抵当権が付いています」という表示がされるわけではありませんので、まったく気づきません。

 ただ、毎年きちんと返済が進み、ローンが終わったということになれば、抵当権は自動的になくなります・・・というわけにはいきません。

 法務局の人は毎月のあなたの返済状況を見ていて、「毎月良く返したなあ。ローンも終わったようだから、そのためにつけた抵当権は消しといてあげよう」とは行かないからです。

 ここで登場するのが、またまた司法書士さんです。貸したお金の担保として抵当権を設定したのですから、ローンが終われば「抵当権」の役目も終了しますので、それを「消す」=「抹消」するというのは当然ですよね。
 ただ今回は立場が逆転して、抹消する権利のある人は、ローンを返済した人、抹消する義務を負うのは金融機関ということになります。

 せっかく苦労して返し終えたのですから、抹消の手続きはそのご褒美としてぜひやっておきたいものです。また、売却をするという場合など登記簿に抵当権の表示が残ったままですと、ローンが終わっているのかいないのか分かりませんから、抹消登記をするのが通例となっています。

 次回は、残念ながら、今回のケースとは逆の場合を取り上げたいと思います。
posted by 抵当権の達人 at 17:52| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月01日

抵当権と司法書士2

 「抵当権の設定登記を自分でできるのか?」

 答えは、YESでもありNOともいえます。(?)

 司法書士法の業務の条文をよく読むと、「他人の依頼を受けて」、「登記に関する手続きを代理する」とあります。

 ということは、こちらから頼まなければいいわけですし、また、「代理」するというのは、○○さんの代わりに司法書士が手続きをするということなので、あくまでも、主体は「○○さん」本人ということになります。(当たり前ですが・・・)

 ここまでからすると、答えはYESということになりそうでが・・・。

 実際は、少し様子が変わってきます。

 お金を貸す側から言えば、抵当権は登記がきちんとすまないと意味のないものですし、また、そのタイミングは、非常にシビアです。

 土地や建物の購入のために融資をするわけですが、融資と同時に登記簿に抵当権の設定がされている、というくらいのタイミングでないと、多額のお金を貸すことはできません。

 それに、登記の性格上、書類の不備は許されませんから、「今書き直しているんでちょっと待ってください。」というわけにももちろん行きません。

 そういうわけで、銀行としては確実に登記を完了させるために、また、ひいては、融資の実行を可能とするためにプロに依頼する、とうのを慣習としているんですね。

 
 現実的には、金融機関の提案のとおり、がよさそうですが、担当者とよく話し合って、また、今までそのような経験が多少でもあるという場合には、相手(金融機関)も納得する場合もあるようですので、ご相談されてはいかがでしょうか。
posted by 抵当権の達人 at 17:07| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月30日

抵当権と司法書士

 司法書士という言葉やその資格を持った人が身近にいらっしゃるという方は、比較的少ないと思います。

 では、司法書士とは、いったいどんな人なんでしょう?

 司法書士は、年に1回の試験に合格した人(例外もあります)がその資格を有するもので、合格率も3%弱、100人に3人程度しか合格できない難関資格となっています。

 では、弁護士や行政書士、司法書士にはそれぞれ行える業務の範囲が法律で定められていますので、実際に「司法書士法」をひもといて司法書士の仕事をみることにしましょう。
 第3条にこういった条文があります。
 @司法書士は、他人の依頼を受けて、次に掲げる業務を行なうことを業とする。
 一 登記又は供託に関する手続について代理すること。

 二 裁判所、検察庁又は法務局若しくは地方法務局に提出する書類を作成すること。
    (一部省略、簡略しました)などとなっています。

 ということで、司法書士は「登記のプロ」といえそうですね。プロに頼めば大丈夫、といったところです。

 ただ、こんな疑問も浮かんできそうです。

 それは、

 「わざわざ司法書士に依頼してお金をかけて登記してもらうのでなく、自分で抵当権の設定登記ができないか?」

 ということです。それでなくても、住宅購入の際には、実際の購入費用だけでなく、引越し、火災保険料、団体信用生命保険の保険料、転居の案内や諸雑費などいろいろとお金が出て行きます。その上、また、ということになるとちょっと頭の痛いところですよね。

 では、抵当権の設定登記は自分でできるものなんでしょうか?

posted by 抵当権の達人 at 16:38| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月23日

抵当権設定登記

 抵当権は、お金を貸した人がお金を借りた人の財産に「抵当権」を設定して、万が一お金を返してもらえなくなってしまったときには、その財産を処分(通常は売る〜競売にかける)して、その中から自分の貸したお金を取り返す制度、ということをお話しました。
 また、それは、国が認めたものだということも・・・。

 では、なぜ、登記をする必要があるのでしょうか?

 また、どうして司法書士という国家資格を持った人がその手伝い(代理)をするんでしょうか?

 まず、登記とは、簡単に言うと「自分のもっている権利や実態を公に記し、知らしめる」という意味です。

 では、なぜ登記をするのかというと、金融機関とご本人が抵当権が自分の財産(土地や建物)に設定されていることを契約書などで確認できていればよさそうなものですが、お互いが分かっていても他の人にはわからないということと抵当権は早い者勝ちというルールがあり、先の日付で登記をした人があとに登記をした人よりも優先的に抵当権の設定された本人の財産から返済してもらえる、というルールがあるからです。

 抵当権を設定し、その後、万一のときに、自分が一番だと思っていたら、登記簿を見たら自分より上(前)に登記している人がいた、というんでは、困ってしまうということなんですね。

 また、登記簿という公の帳簿に記載するためには、必要な書類や記入要領もルールがあり、性格に載せるために、資格を持った司法書士さんに代わりにやってもらうということなんですね。
posted by 抵当権の達人 at 15:40| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月20日

抵当権と住宅購入2

 「抵当権」はもちろん、法律用語ですから、規定があります。 
 
 民法の条文から観ると・・・ 

 1 抵当権者は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
 
2 地上権及び永小作権も、抵当権の目的とすることができる。この場合においては、この章の規定を準用する。  

 となっています。これでは何のことかよく分かりませんので、住宅ローンを例にご説明します。

 住宅購入の際に、ローンを利用される方は多いと思います。
「これから30年ちゃんと返せるかなあ?」という不安もよぎるかもしれませんが、このローンが条文の中にある「債務」にあたります。(逆に言うと、銀行から見ると「債権」ということになります。)そして、「債務者」が「ローンを利用する人」、「抵当権者、債権者」が銀行(金融機関)ということになります。

 ですから、条文を噛み砕いてお伝えすると、銀行がローンを利用する人の土地や建物に「抵当権」をつける(設定する)ことで、万一のときに(例えば、住宅ローンの返済ができなくなった時)、銀行が土地や建物を処分することで他の人(他にお金を貸している人)よりも優先的にローンの返済に充てることができる、ということになります。

 「あの時貸したお金返してくれる?」「えっ、この前返したよ」「もらってないよ」・・・と口論になることなく、国が認めた強力な権利といえますね。


 (たしかに、お金を貸したほうとすれば貸したお金が返ってこないというのも大変なことですからね。)
posted by 抵当権の達人 at 12:24| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする